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補助金申請書類作成をAIでサポート

1ヶ月という短期間で、大規模言語モデルを用いた文書作成支援のフィジビリティスタディをおこなった事例

fuyoku


株式会社扶翼様

 


課題/お問い合わせ背景

  • 扶翼様は補助金の申請代行を行なっており、申請書の作成業務が煩雑で負担となっていた

  • AIを活用して適切な申請書類を短期間で作成する支援システムを構築したい

  • いきなり完璧なシステムを構築するのではなく、まずは、申請書作成自動化がAIによって本当に可能かを確かめるフィジビリティスタディを短期間で実施したい

ポイント

フィジビリティ検証用の

簡易システム


AIが補助金申請書作成をするにあたってのフィジビリティ検証のため、ChatGPTにも使われているOpenAI APIをGoogleスプレッドシートとGoogle Apps Scriptで連携し、プロトタイプを短期間で実現。

OpenAIのカスタマイズ



既存の事業内容をOpenAIに理解させ、発生している課題や将来の展望等を考慮し、補助金申請に適した内容を出力できるようカスタマイズ。

補助金申請書作成に

最適化したシステムの構築


独特な書式が必要となる補助金申請書に対応したフォーマットでの出力ができるようにシステムを最適化。採択されやすい文章が生成できるように試行錯誤。


事例の詳細

fuyoku-schedule

①ヒアリングと要件定義

実現可能性を検証するために、フィジビリティスタディをご提案させていただきました。AIによる申請書作成の自動化が実現可能かをコンパクトに検証するために、まずはシステムを作りこまず、応答の検証のみを1ヶ月間という短期間でおこなうことにしました。


ユースケースをヒアリングし、どのような出力が必要なのかを確認した後で、業務フローに合わせて要件定義をさせていただきました。

  • ヒアリング内容(一例)

    • どのような使い方を想定しているか

    • 今回のご依頼でどのような結果を期待されているか

    • 最終的な出力の形体の確認

    • 業務フローの希望を確認

  • 実現可能性の検証

    • AIとして、短期間で効果が期待できる ChatGPT を使用することを検討。簡単な検証実験により利用可能性を確認。APIの提供もあり、システムに組み込みやすいことも決め手となった。


②システム開発

使いやすさと試行錯誤のしやすさを重視し、 Googleスプレッドシートを利用し、Google Apps Scriptを通してOpenAI API にアクセスするシステムとしました。

弊社にて、扶翼様でお使いいただけるお客様用ヒアリングシートをスプレッドシートで作成し、そこに入力頂いた情報を元に、申請書の内容が自動で出力されるように設計いたしました。

fuyoku-flow

難しかったのは、精度の良い結果を得るためにOpenAI API に与えるコマンドプロンプトの開発です。この設計次第では、得られる結果の精度が違うため、申請書作成に適したプロンプトの設計をおこないました。


③システム検証

まず、社内でのシステム検証を実施しました。要求定義書とマニュアルをベースに、開発したシステムが仕様通りの動作をしているか複数人でのチェックを行いました。得られる結果については、補助金申請という特質に合わせた形となっているかに特に気を使いました。


扶翼様にもご確認いただいた上で、OpenAIのAPIを連携させたスプレッドシートと使い方のマニュアルを納品させていただきました。



今後の展望

今回は、フィジビリティスタディということで、1ヶ月という非常に短期間で小回りの利くシステムの構築を行いました。OpenAIのAPIを活用することで、申請書作成の支援ビジネスがある程度自動化できそうな感触を持っていただけました。今後は、これをシステム化して、より柔軟に複数の補助金申請に活用できることを目指すことにしました。

  • フィジビリティスタディとしては、十分な成果を得られた。AIを活用することで補助金申請書作成支援が実現できる感触を得られた。

  • 今回は、特定種別の補助金に絞ったシステム開発であったが、次ステップでは様々な補助金に対応できる柔軟なシステムを本格的に作成していきたい。

  • 将来的には、過去の採択結果を分析して、採択されやすい申請書を作成する機能を持たせるなど、より AI を有効活用する手段も取り入れていく



 

編集後記


業務負担軽減を目指し AI を活用したいという事例は多くあります。しかし、本当に AI を活用できるのか、不安になる場合も多いはずです。そこで、本事例のように、短期間のフィジビリティスタディから始めてはいかがでしょうか?

検証する焦点を絞ることで、コストを抑えて短期間で成果を得ることができます。得られた結果から方向性を定めてシステムのスケールアップを図ることで、本来の目的に沿ったシステムを確実に構築することができます。今回の事例は、まさにそれを実現した良い例となっています。


Hakkyは、AIによって自社のプロダクト・サービスの価値向上を目指す企業様を最大限ご支援できるよう努めてまいります。

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株式会社扶翼様ご紹介


「コンサルティングを通して、活力ある笑顔溢れる会社を増やすこと」を使命に掲げ、様々な業界において経営コンサルティング、財務・経理、デューデリジェンス、資本政策の支援を行っております。

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